橋姫

橋はかって異界への通路とみなされていた。名高い宇治の橋姫は、世の男たちの不埒なロマンティシズムの産物だが。
幼い頃、実家に帰る母に連れられて、朝倉橋を渡ると、いつもそこに私の異界があった。自由な遊びの空間と、心やさしい桃源の人たちに出会える。

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