春になると何となく心がざわめく。啓蟄は虫だけではないようだ。地味な冬の色にうらぶれていた庭も一挙に華やいでくる。冬の間地上部を失っていたシャクヤクが大きな赤い芽を出し、テッセンの枯れたつるに緑が復活する。ザクロの枯枝とみえたところに紅さんごのかけらのような芽がつき、パンジー・チューリップ・水仙・デイジー・ムスカリ・イフェイオン・キンセンカがいっせいに咲き出す。

去年どこで何を植えたか、記憶が定かでないから、たとえばデイジーとチューリップが同じ場所で重なり、ひしめきあう。そこで「共生」することの大切さを説きながら、両方の重なり合った葉を間引きする。争うことしか知らない人間が花に共生を説く資格などあるかどうか。

スイレン鉢のよどんだ水のなかでメダカが冬を生きのびて泳ぎ出す。1寸(3センチ)の魚にも5分(1.5センチ)以上の生命力。感動した。

この夏の計画。
1バケツ稲作、今年も古代米。このあいだ田植えして、生育中。水田より延びが早い。
2ミニトウガンを育てる。双葉でました。
3カラスウリの美しい雌・雄花を咲かせ、種を取る。今年のツルは太い。
4食料自給率の改善に貢献するため、トマトとサヤエンドウを作る。待ち遠しい。