まおの自由意志 |
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毎朝5時頃、ぼくは階段を駆け下りて、ドアの前に座る。庭の散策をしようと、里親父さんを待つのだ。ところがいつまで待っても現れない。代わりに里親母さんが散歩しようねという。ぼくは納得できない。断固拒否する。里親父さんは可能なかぎり、つまり散歩ひもの範囲内で、ぼくの自由意志を尊重してくれたが、里親母さんは違う。すぐに嫌がるぼくを門の外に連れ出そうとするのだ。 |
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こっそり顔を出して外をうかがう。 | ||
見つかっちゃった。 | ||
そうだ、戻って昼寝しよう。 | ||
ひもがじゃまだ。ひっくり返って、足をばたばたやってみた。ひもはぼくの首輪と玄関のドアノブとの間で一直線にのびている。 | ||
うにうにうにうにー | ||
「散歩したくないのなら、玄関からのぞかないの」 | ||