ただぼくの快適は、里親の快適とはいかないのが、ちょっと悩ましい。夜明けとともに、ぼくは「お散歩したい」と、いろいろボディランゲージを試みるのだが、それがちょっと過激になることもある。すると、朝寝坊の里親にひっぱたかれて、悲しい。
寝床の選択もむつかしい。この天地の間、あまねくぼくの寝床のはずだが。。。たまたま玄関の靴箱の戸を開けて、もぐりこんでみたことがある。とてもコンパクトで、ぼくの好みにぴったり。もぐりこんでから、戸を閉める知恵が働かなかったので、里親にひきづりだされてしまった。またやるぞ、必ず。押し入れもいい、みつからなければね。
ぼく専用の青いクッションや赤いベッドも悪くはない。人間たちの羽ぶとんの上もいい。でも、ぼくは自分で寝床を発見していく探求心、そして得られる喜びを決して忘れないのだ。