「モンテ・クリスト伯」の中の話。電信塔の保全をする実直な小役人の唯一の楽しみは小さな庭ほいじること。大事なコケモモに害虫がつくので悩んでいた。そこへ一人の男がやってきて、もっと広い庭で害虫に悩まされることもなく庭いじりを楽しむ気はないかと言う。そのためにはここに記した電信を送ってくれるだけでよいと。小役人はその申し出を受け、その結果パリの株価が暴落して破産者が続出した。モンテ・クリスの敵もその一人。

とにかく、ガーデニングでの外敵は心休まることことのない苦痛だが、マナーの悪い野良猫はその第一だ。毎夜ひそかにやってきて、植えたばかりの苗を掘り返し、粗相をする。犯猫はわかっている。顔の白いキジ猫だ。ガーデナー猫としてくやしい。そこであらゆるワル猫防止法をネットで仕入れた。人間の悪知恵は際限がないらしい。

 1 苗のまわりに、使用済み割り箸・ストロー・棒のたぐいを立てる。結果 箸は簡単に倒された。

 2 猫よけスプレー・薬剤をまく。とんがらしや柑橘類などスパイシーかつ妙な匂いがプンプン。結果 臭くてガーデナー自身が忌避された。高価だが、効果は短い。

 3 トゲトゲつきマットをしく。結果 マットの隙間をスイスイ。

というわけで、最後の手段として防鳥ネットを張りめぐらした。これは効果があった。しかしガーデナーも防がれるので、手入れがしにくい。それに庭なんだか網干し場なんか不明。

トイレすることを拒否されたキジ野良は、温水器のストッカーの上で悠然と寝そべっている。