お花畑図鑑 マリーゴールド


キク科の1年草。アフリカン・マリーゴールドとフレンチ・マリーゴールドがあるが、いずれもメキシコ原産である。前者は花柄の先がラッパ状にふくらむのが特徴で、16世紀にスペインにもたらされ、「インドのバラ」という名でひろがった。スペインが16世紀にチュニスなどを占領した際にアフリカにも持ち込まれた。1535年フランスのシャルル5世がアフリカ西北部にムーア人に捕らえられていたキリスト教徒解放のため遠征したところ、そこに咲いていたこの花をアフリカ原産と思ってヨーロッパに持ち帰ったのが語源となったとも。アフリカン・マリーゴールドの和名は千寿菊。

特有の臭気があり、これが土中の線虫類を駆除するので有用植物として花壇などに混植されることも多い。発芽適温が高いので、5月中旬頃に苗床に種を蒔き、本葉6〜7枚の頃日当たりのよい場所に定植。

マリーゴールドは名前の通り黄色や茶色、赤などが多いが、白い花はなかった。アメリカでは1954年以来1万ドルの賞金がかけられていたが、実現したのは1975年である。