お花畑図鑑 けし

ひなげし2011
2012    

オリエンタル・ポピー
apaver orientale

アイスランド・ポピー
Papaver nudicaule

ひなげし・虞美人草
Papaver rhoca

ひなげし 学名Papaver rhoeas。別名虞美人草。ヨーロッパ原産の一年草。中国戦国時代の英雄項羽の愛人の虞美人が自殺した墓から生じた虞美人草であるが、実はヒナゲシではなく「麗春花」であるという説もある。日本には中村テキ斎の『訓蒙図彙』(1666年)に「麗春俗言うびじんそう」などとあるのがヒナゲシの最初の記録とされている。オランダ経由のものもあったらしい。
ヨーロッパでは麦畠などに雑草として繁殖し、「麦ケシ」「赤い雑草」などともいわれる。ギリシャの地母神で農耕の女神デメテールが心を慰めるために摘んだといわれ、花言葉には「慰安」「休息」などがある。フランスでは「コクリコ」といわれるが、その意味は「小さいおんどり」。鶏冠のように赤いから。イギリスでは赤いヒナゲシを見つめていると盲目になるといわれ、この花を摘むとカミナリが鳴るとか、カミナリが鳴っているときに摘んで屋根裏の梁におくとカミナリよけになるという伝承がある。第一次世界大戦の激戦地フランドルの荒れ地にこの花が咲いたために、第一次世界大戦の戦死者に捧げられた花でもある。

ヒマラヤの青いケシ

2005年の青いケシは花びらが細長い。


2004年の青いケシ

しわくちゃの花びらが豪華だった。