万華鏡 kaleidoscope・百色眼鏡

1816年にイギリスの物理学者ブルースターが考え出したという。原理はいたって簡単だが、その変容する美しさには大人になった今でも夢中になる。
筒を陶器で作り、付属品を付けたが、これがなかなか難儀。土は窯の中で勝手に変形して、円筒は楕円筒になる。計算以上に、土は収縮したがる。3日ほどひたすら円筒にヤスリをかけ、指の皮を破りながら、あらためてスピノザの偉大さに敬服した。17世紀、宗教的迫害を逃れてオランダに移住し、生涯結婚せず、胸を病み、ハーグの粗末な屋根裏部屋で暮らす。ひたすらレンズを磨きながら思索し、あの「エチカ」を著したという。ざる頭にはとうてい理解できない思想だが、レンズを磨いて「エチカ」ができたなら、万華鏡の円筒をけずったって、何か高遠な哲学が出てくるかもしれない。
Q
庭の花びらいろいろ
道ばたでひろったガラス
ビーズ
ビオラの花など
万華鏡はQuickTimeで回転します。右のサイトからダウンロード